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2014/02/07

西村健さんの「ヤマの疾風(かぜ)」を読む

筑豊を舞台にした男たちの躍動を描き続けている作家、西村健さんの「ヤマの疾風(かぜ)」(徳間書店、本体価格1600円)を読んだ。

同作の第16回大藪春彦賞受賞の記事を読み(梓崎優さんの「リバーサイド・チルドレン」(東京創元社)が同時受賞)、遅まきながら読ませてもらったのである。

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昭和44年、次第に炭鉱の衰退が進む北部九州。ひょんなことから賭場荒らしをやってのけた飛車松こと菱谷松次、それにマッコリ(金永浩=金田永浩)、ゼゲン(俊藤忠虎)、キョーコ(江原京子)の痛快4人組を軸に、嵐を呼ぶ「任侠(おとこ)」たちの命を張った活劇が展開される。主人公・飛車松の父親で「猛牛」といわれたヤマ男の五郎、快男児・広岩繁郎(三代目神岳会会長)、中場杜夫(二代目海衆会会長)、桂次太郎親分(悪役)、叔父貴の「風治食堂」矢中睦二といった一途な筑豊男たち。一方、ドテラ婆ぁ、猟銃爺ぃなど脇役陣もにぎやかである。

物語は北部九州を支配下に置こうとする全国組織との抗争の様相を帯びつつ、飛車松の壮絶な最期を回想する形で終わる。つまりは疾風怒濤の青春記なのだ。「ヤマの疾風(かぜ)」と聞き、思わず「ハリスの旋風(かぜ)」の石田国松を思い出してしまったのは、漫画世代の宿命か。任侠映画は時代遅れかもしれないが、ぜひ映画化していただきたい。

なお、傑作「地の底のヤマ」についての拙文は以下に。ご参照を。

http://takaoudo.cocolog-nifty.com/takaoudoism/2012/04/post-66fa.html

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