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2013/03/02

「アイヌアート」展を見る

北海道立近代美術館で開かれているアイヌ工芸品展「アイヌアート 風のかたりべ」を見た。

「近代以降、アイヌの人たちを取り巻く社会環境は大きく変化しましたが、北海道の地に長い歴史を持つアイヌ文化は、現代に連綿と引き継がれています。この展覧会では、現代という時代の中で、表現の幅を広げつつあるアイヌ民族の美の世界を川村則子、チカップ美恵子、床ヌブリ、藤戸竹喜など、現代作家の作品100点により紹介します。あわせて、19世紀から20世紀にいたる伝統的なアイヌ工芸の粋、約180点を紹介し、アイヌ文化が時代とともにどのような表現世界を拓き、どのような精神文化を伝えてきたかを展望します。その中で、貴重な木彫り熊コレクションや、木彫り熊のルーツのひとつとなる熊の装飾のついた冠やイクパスイなどにあらためて焦点をあてています。」(パンフより)

主な出典品はチカップ美恵子「フレベンナ/虹の歌」、藤戸竹喜「川の恵み」、貝澤幸司「イクパスイ」、床ヌプリ「ユーカラクル/語り部」、川村文子「文様1」、貝澤徹「ニンニンケッポ/ホタル」、瀧口政満「シマフクロウ」、藤戸康平「iPhone Case」など。個人作家とは別に、多くのアイヌの人たちによって作られたさまざなま「イクパスイ」なども並ぶ。

Photo

天気は荒れ模様であるし、なかなか歩いて行くには大変ではあったが、だらけていると見逃す恐れがあり、足を運んだ。

美術に関しては素人なのであるが、とってもいい展覧会になっている。私は「テーマと叙法」という視点で文学を見るのだが、それを援用すると、今回の展覧会はその大元が渾然一体というか非常に親和性が高いものになっていた。アイヌの人々やアイヌ文化にインスパイアされた人たちの大きな世界観(宇宙ー自然ー人間)が木彫や刺繍などによって見事に刻み込められていた。それぞれ味わいは違うのだが、大胆さと精緻さが見るものを楽しませるように思えた。

訪問した日は午前中に出品作家の川村則子さんのギャラリートークが行われたとのことだが、残念ながら間に合わず。とはいえ、レストランで談笑中に偶然にもお会いでき、少しだけ話ができたのもラッキーであった。

「アイヌアート」展は財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構、北海道新聞社、北海道立近代美術館の主催。国土交通省、文化庁、北海道、北海道教育委員会、社団法人北海道アイヌ協会の後援。3月24日まで開催(月曜は休館日)。観覧料は一般800円、高校・大学生400円、小中学生200円。

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