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2012/10/10

井上美香著「北海道歴史ワンダーランド」を読む

井上美香さんの「北海道人が知らない 北海道歴史ワンダーランド」(言視舎、本体価格1600円)を読む。

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井上美香さんは哲学者で社会批評家の鷲田小彌太さんの愛弟子で「なぜ、北海道はミステリー作家の宝庫なのか?」を共著で出版以降、単著で「北海道 の逆襲 眠れる〝未来のお宝〟を発掘する方法」を上梓し、今回の「北海道歴史ワンダーランド」となった。

最近はUHBの午後のワイドショー「U型テレビ」のコメンテーターとして活躍されている。また、各地のカルチャーセンターや講演でも売れっ子のよ うである。

本書は「蝦夷地発見!」「海のむこうからの訪問者」「文明開化の夢」「人工都市・札幌誕生」「北の地に人々の夢の跡を追う」「妄想ランド北海道」 の6章からなり、<世界地図に最後に書き込まれた場所>北海道のあり得べき可能性を<幻視>する読み物になっている。

たとえば、間宮林蔵というと松浦武四郎なんかに比べると、ちょっと暗い謎の多い探検家になっているが、彼の北方への情熱を丁寧に紹介しているあた りが読みどころの一つになっている。また、クラークの夢と現実、女たちのススキノ異聞、「羊をめぐる冒険」の舞台の読み込みなど、盛りだくさんで ある。

研究書じゃないので、これが「新発見」というオリジナリティーについてはとりあえず置いておいて、ある個性的な光を当ててみたらこうなる、という あたりに面目が躍如しているようだ。中野美代子の「北方論」をきっかけに、気がつけば遙かな展望が開けたというところか。

北海道の歴史物語の語り部や書き手は(推測であるが…)むくつけき男性陣が多かったが、ここに新たな北にきらめく紅一点が誕生したのである。課題は多いと思うけれど。

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コメント

井上美香さん、13年ぶりに北海道へ戻り、テレビ番組で見た瞬間、あっ(・o・)ノよしかちゃん…

携帯で検索したら、ご活躍の一端を垣間見て、喜んでいます!

静岡から両親の介護で、秩父別町という町に住む実家にて暮らしています(^_^;)

豊平区で若い頃、とりとめの無い私の話しをいつも聞いて下さりましたね!

旧姓、岡崎美紀子です!益々のご活躍を祈っております!

投稿: 光村美紀子 | 2013/02/27 16:50

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