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2012/03/12

桜井淳著「原発の後始末」を読む

桜井淳著「原発の後始末」(青春出版社、本体価格838円)を読む。サブタイトルに曰く「脱原発を加速させる必要条件」とある。

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青春出版社のホームページによると、

「冷温停止」によって、放射能漏れの危険性は少なくなったのか? 汚染された水、がれき、土などはどう処分されるのか? 農産物、海産物以外で今後、汚染の影響が心配されるのは? 自然エネルギーは、原子力発電の代わりになりうるか?……などなど、原子力の安全解析の第一人者が、一般生活者の疑問を入り口に、脱原発を加速させるために必要な、原発と日本人のこれからの問題をわかりやすく解説した一冊!

著者は

1946年、群馬県生まれ。理学博士・物理学者・技術評論家。東京理科大学大学院修了。76年より日本原子力研究所で炉心完全解析に、84年から88年まで原子力発電技術機構・原子力安全解析所で原子力発電所の安全解析に従事。現在、システム安全論を中心に、中立公平な立場から問題の核心を突く論説で、テレビや新聞、雑誌で活躍。

ラジカルではないが、非常にニュートラルで誠実な研究者・評論家の見解だ。

「冷温停止は、事態の収束ではない。内部には、まだ大きな不安要因が残されている。というのも、損壊した1~4号機から外部に放出された放射性物質は、全体のたった1%に過ぎないのだ。残り99%は、いまだに壊れた建屋内の原子炉格納容器内に封じ込められている。いつ爆発しても不思議ではない爆弾を、大量に内部に抱えているようなものだ」

政府の無責任、かつ脳天気さとは異なる冷静な視点がある。

「運転を再開するならば、人間のミスや機械の不具合が起きることを前提に、なおかつ安全性を確保する『固有安全技術』という最新技術の導入は不可欠だ」

原発を再稼働-継続するなら、いい加減な安全論じゃダメだ、と言っている。ある意味で厳しい条件論者と言える。

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