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2012/03/21

菱川善夫著作集第10巻「自伝的スケッチ」刊行

現代短歌界の論客と知られた菱川善夫さんの著作集の最終巻となる第10巻が刊行された。

「菱川善夫著作集第10巻」(沖積舎、2012年2月28日発行、3500円)は「自伝的スケッチ -運動体への導火線」のタイトルとなっている。オビを三枝昂之さんが「永遠の前衛短歌」と題して「菱川の論考は、そして主張は常にスリリングだ」と書いている。また、解題は福島泰樹さん。「現代短歌に熱いシンパシーを寄せてくれた評論家は、なぜにみんな死を急いでしまうのか」と書き、最後に「前衛は死なずあかつき雲涌けりかなしからずやまた雲涌けり」との心のこもった一首で締めている。

Hisikawa10

本書は冒頭に福島泰樹と菱川善夫の対談「天地、咆哮の歌」を置き、続いて自己史を綴った「自伝的スケッチ」、そしてエッセー、最後に年譜・書誌、自筆著書解題が並ぶ。

著作集刊行委員会の代表の菱川善夫氏夫人の菱川和子さんは「第十巻を手にした時の夫の姿と、発する言葉を思い描いてみる。夫はどのような表情で何と言うだろうか」と書く。菱川善夫氏が2007年12月15日に78歳で亡くなってから、5巻で途絶していた著作集が第6巻「叛逆と凝視」、第7巻「前衛短歌の列柱」、第8巻「未来への投弾」、第9巻「千年の射程」、そして第10巻「自伝的スケッチ」を発刊し、ここに完結できたのも、和子さんの執念と情熱があってこそである。

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