義理チョコ第1号である
聖バレンタインデーが近い。還暦の人間にはまったく縁がないのであるが、
先日、ちょっとした打ち合わせがあり、その流れで
「少し早いのですが、どうぞ」とチョコレートをいただいた。
一緒にいたむくつけき男にも同じ笑顔で「どうぞ」で渡していたので、
(なんで、そんな男に渡すのよ、見る目ないじゃん!だめ、渡すな! と心の中でつぶやき)
いささかの落胆の中で、
これは世間で言うところの「義理チョコ」そのものであると確信した。
私が芥川賞受賞作家の田中慎弥さんなら
「アカデミー賞ではないが、もらって当然」とか
「小心な美女が驚いて気絶しては困るので、美女とそのた多くの女性のために、もらっといてやる」とか
まあ、夢の中では夜郎自大な上から目線の啖呵を切ってみたいところである。
が、実際には
「ありがとうございます」「ほんとうに?」「いいんですか、私なんかに」「本当にやさしいですね」と
これ以上もないくらいに感謝感激、平身低頭モード突入であったのである。
なにしろ、義理チョコ第1号が実は最初で最後なんて可能性がなきにしもあらずなのだから。
この1個が1カ月後に途轍もなく高いプレゼントに変わる懸念がないわけではないが、
とりあえず、喜んでいるのである。
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