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2011/07/31

東直己著「バーにかかってきた電話」を読む

東直己著「バーにかかってきた電話」(ハヤカワ文庫、798円)を読む。

ススキノのいつものバーで呑んでいた〈俺〉は、見知らぬ女から、電話で奇妙な依頼を受けた。疑問を感じながらも依頼を果たしたのだが、その帰り道、何者かによって殺されそうになる。しかも、電話の女と同じ名前の人間が、すでに死んでいるという。〈俺〉を悩ませる女の正体とは? 新感覚ハードボイルド第二弾。(ハヤカワ・オンラインHPより)

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近く大泉洋主演の映画が公開されるということで、身辺には業務系で試写会を見たとかいう話もあって、ちょいと遅れきみなので、東さんの第2作の文庫本を読む。

登場人物はススキノで便利屋をしている「俺」。依頼の電話をかけてきた謎の美女(?)コンドウキョウコ。そして、相棒の北大大学院生「高田」。北海道日報の記者「松尾」。クラブのママをしている「沙織」。そして、怪しい組関係者たちやススキノの住人たち。

私はミステリーに詳しくないので、ストーリーは自然に感じたし、哀愁を帯びるラストと、その前のどんでん返しも、想定の範囲内のものであった。ただ、文章が素晴らしい。純文学というとなんですが、その尾っぽがしっかりでした。

登場人物がとっても面白かった。「煮込み のんべえ」の詩人のママ。こういう人にはずいぶんお会いした。その意味不明の魅力。いかにもリアルである。それから右翼の孤高の理論家、見城慎悟老人。理想と現実とロマン主義の混在した生き様が人ごとではなかったことである。

映画はシリーズ第1作の「探偵はBARにいる」のタイトルで9月全国ロードショーとのことである。作りさえ良ければ、映画もシリーズ化されるのが楽しみだ。

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» バーにかかってきた電話/東 直己 [◆小耳書房◆]
いつものバーでいつものように酒を呑んでいた俺は、コンドウキョウコと名乗る女から電話で奇妙な依頼を受けた。電話をし、呼び出した相手の状況を教えてほしい。依頼の理由は最後には明かすというが、最初の依頼で出かけた帰り、殺されかけた。 nbsp; 電車での長旅の途中、本がなかったのであわてて買った本。…表紙が1センチも見えないような帯は、大泉洋主演で映画化されたことを高らかに歌う<ススキノ探偵>のシリーズものでした。なので、主演:大泉洋として、「わー、わー、わー」とか、無駄な悲鳴もあの甲高い、... [続きを読む]

受信: 2011/08/17 01:07

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