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2011/04/04

井上美香著「北海道の逆襲 -眠れる“未来のお宝”を発掘する方法」(彩流社、1470円)を読む

★笑う地域活性化本、第3弾!北海道は住んでみたい土地ナンバーワンでも実は住みにくい?足元で“凍っている”未来のお宝を発掘・活用する方法を具体的に提案する

★笑う地域活性化本、第3弾!
★北海道は住んでみたい土地ナンバーワン、でも住んでみたい≠住みやすい、ではありません。
★イメージはよくても、過疎、財政、補助金依存体質など、悩める問題、逆襲すべき課題は多々あります。ではどうすれば? 足元で“凍っている”未来のお宝を活用すればいいのです。[目次] ▼第1章 おおらかな人々が暮らす大地……男と女の北海道的イメージ/「ゆとり教育」先進地?/札幌の3大まつりに見る道産子気質 ほか▼第2章 住んでみたい土地ナンバーワン!?……「非日本的」な北海道の歳時記/大地と大空の間で/田舎と過疎は違う/依存体質といわれ続けて ほか▼第3章 北海道の逆襲~眠れる未来の“お宝たち”……やっかいな雪と氷を利用する/森林からの逆襲/宇宙開発を先どる/高齢社会を先どる/旭山動物園の大逆転/食の逆襲 ほか▼第4章 北海道は日本じゃない!?……北海道独立論への誘い

井上美香:1963年北海道札幌市生まれ。北海道女子短期大学卒業。
鷲田研究所の所員として、鷲田小彌太の仕事を補佐しながら、新聞等で原稿を執筆。
著作『なぜ、北海道はミステリー作家の宝庫なのか?』(亜璃西社) (以上、言視社HPより)

Gyakusyu

内容は目次にあるとおりである。大好きな井上美香さんの単著である。美香さんは先に「なぜ、北海道はミステリー作家の宝庫なのか?」という共著を出している。これは、北海道の文学入門編としてとても良い本であった。それ以来、次はどんな本を書くのか楽しみであった。

驚いたことに文章は男語りであった。鋭い本質直観で北海道にまつわるエトセトラを前半で切って斬って伐りまくる。北海道の女性の喫煙論など、炯眼(けいがん)が光る。だが、ドサンコとしては結構、耳が痛い。しかし、後半は返す刀でマイナスをプラスにする可能性について事例に沿いつつ展開していく。この辺の心地よい語り口が「男だねえ」と唸らされるのである。まさしく北海道の逆襲が預言されていく。

たぶん、北海道独立論を含め、学者その他からは「スピード違反だ、ちょっと待った」と半畳が入るところだろうが、男・井上美香は「なんくるないさ」(違うか、「なんもさ」かな)とビシバシとパンチを繰り出すのである。学者的に整理するなら膨大な傍証が必要なところであるが、一気呵成に自論を展開するのである。師匠の鷲田小彌太先生のテーゼ主義的な書き方をやや俗流化した憾みは否定できないのであるが。

ドサンコ的には前半で困惑し、後半で面映ゆい思いをするかもしれない。さて、内地(道外)の人にはどう映っただろうか。痛快に読めました、という反応があれば、それが一番のような気がすることである。

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