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2011/04/22

海棠尊著「モルフェウスの領域」(角川書店、1575円)を読む

日比野涼子は桜宮市にある未来医学探究センターで働いている。東城大学医学部から委託された資料整理の傍ら、世界初の「コールドスリープ」技術により人工的な眠りについた少年・佐々木アツシの生命維持を担当していた。アツシは網膜芽腫が再発し両眼失明の危機にあったが、特効薬の認可を待つために五年間の<凍眠>を選んだのだ。だが少年が目覚める際に重大な問題が立ちはだかることに気づいた涼子は、彼を守るための戦いを開始する??。

海棠尊(かいどう・たける)  1961年、千葉県生まれ。2006年、『チーム・バチスタの栄光』で 第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。 同作は08年映画・ドラマ化され、計300万部を超える大ヒットを記録する。 著書に『ナイチンゲールの沈黙』『螺鈿迷宮』『ジェネラル・ルージュの凱旋』 『極北クレイマー』など多数。 08年『死因不明社会』で科学ジャーナリスト賞受賞。(角川書店HPより)

Kaido


モルフェウスとは眠りを司る神だとか。物語には日比野涼子、佐々木アツシの2人の主人公のほか、コールドスリープ装置を開発した黒服の自称不眠症男、西野昌孝、コールドスリープ法の元となった「凍眠八則」を唱えたマサチューセッツ工科大学教授、曾根崎伸一郎、そして東城大学医学部付属病院の高階権太院長、如月翔子看護婦長、不定愁訴外来の田口公平医師らユニークな、あるいはおなじみのキャラクターが登場する。

最新医学(未来医学?)をネタにさまざまな問題を提起しているのだが、テーマは「愛」かな。本作では、日比野涼子が佐々木アツシを見守っていたのだが、次の物語ではアツシと涼子の立場が逆転していく。そして、5年間の「凍眠」から冷めた「天才」少年-しかし、彼は多くのハンディを背負っている-が、どんなふうに育っていくのか。相互補完された主人公たちの物語からますます目が離せなくなりそうなことである。


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» 【モルフェウスの領域】(海堂尊)を読了! [じゅずじの旦那]
NHKでは「マドンナ・ヴェルデ」がドラマ化されてるし、海堂さんものはあいかわらずの人気ですね。でもちょっと、食傷気味でもありますけど・・・「ハイパーマン・バッカス」のアツシが5年の眠りから目覚めた。  まずは来訪記念にどうかひとつ!  人気blogランキング【あらすじ】日比野涼子は桜宮市にある未来医学探究センターで働いている。東城大学医学部から委託された資料整理の傍ら、世界初の「コールドスリープ」技術により人工的な眠りについた少年・佐々木アツシの生命維持を担当していた。アツシは網膜芽腫が再発し両眼失... [続きを読む]

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