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2011/02/10

「短歌研究」2011年2月号(短歌研究社、1000円)を読む

滅多に短歌など読まないのだが、歌人の方から(推測だけど)「たまには読みなさい」といただいたので、読んだ。送ってくださった方は松川洋子さんと言い、北海道を代表する女性歌人で、若手の育成者としても知られている。

Tankakenyu

「短歌研究」中の「特集その2」の「雪のおもかげ」にエッセイのような原稿を書かれているが、そこに短歌が3首掲出されている。

・おほいなる雪山いま全盲 かがやくそらのもとにめしひたり
 葛原妙子「葡萄木立」
・雪の上に雪より白きもの干せり襁褓のこほるとき過ぎながら
 石川不二子「牧歌」
・団々と雪よりいでし太陽のすでに虧かけゆく皆朱のひかり
 山下秀之助「底流」

松川さんにとって短歌上の「両親」であるという葛原さんと山下さんの歌を通じて、札幌の雪にまつわることどもを語っている。そして、その反歌として一首を読んでいる。

・かろくかろく積む雪の嵩 宇宙領化雲岳の雪天衣のごとし
 松川洋子

研究誌の「特集その1」は「わからない歌」というもので、こちらもいろいろな人が「わからない歌」を挙げていて面白い。

・革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ
 塚本邦雄「水葬物語」
・サバンナの象のうんこよ聞いてくれだるいせつないこわいさみしい
 穂村弘「シンジケート」
・蛍烏賊とろろに泳ぐ涼しさのよろしいですを少女が抱く
 東直子「歌壇」平22.4
・マルクスの天使となりて羽ばたけるかの企業主の首を思はむ
 玉城徹「蒼耳」
・いずこより凍れる雷のラムララムだむだむララムラムララムラム
 岡井隆「天河庭園集」
・いちまいのガーゼのごとき風立ちてつつまれやすし傷待つ胸は
 小池光「バルサの翼」
・それよりを問いが踏み入りてはならぬ「神」の域とし人の生死の
 近藤芳美「岐路以後」

素人なので、論評は全パスである。確かに短歌というものはいろいろな意味でわからないことが多い。

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