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2010/11/28

アニメ映画「マルドゥック・スクランブル 圧縮」を見る

工藤進監督。冲方丁原作・脚本。鈴木信吾&中井準キャラクター・デザイン。声:林原めぐみ。八嶋智人。東地宏樹。中井和哉。磯部勉。

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マルドゥック市で暮らすルーン・バロット(声:林原めぐみ)は、“ティーン・ハロット"と呼ばれる未成年娼婦。辛い過去を送ってきたバロットは、自分の心の殻に閉じこもる術を身につけ、いつしかその殻に閉じこもって日常をやり過ごすようになっていた。ある日、行き場を失くしていた彼女は、野心家のカジノ経営者シェル(声:中井和哉)に拾われる。シェルは人格を書き換えて、バロットに偽りの生、偽りの過去、そして偽りの今、全てを与える。シェルに感謝したバロットは、彼が何故自分に全てを与えたのかを知ろうと、経歴をコンピュータで照会する。だが、彼女の行動を知ったシェルは、バロットの乗った車を爆破。死の淵を彷徨う間、バロットは意識の奥深くで自問する。“生きたいのか、死にたいのか"。辛うじて一命を取り留めるバロット。彼女を救ったのは、シェルの裏の顔を追っていたマルドゥック市の事件担当官、ドクター(声:東地宏樹)とウフコック(声:八嶋智人)だった。救命措置として、全身の皮膚を強化繊維で再構成させる科学技術が利用されていたが、それは人命保護を目的に定められた緊急法令“マルドゥック・スクランブル-09"で禁止されているものだった。ドクターとウフコックは、意識を取り戻したバロットに選択を迫る。禁じられたテクノロジーを使用した特別な力を、生きるために受け入れるか否か?“何故、殺されたのか"、“何故、自分なのか"相次ぐ疑問の中、バロットは決断する……。(goo映画より)

第24回日本SF大賞受賞の冲方丁によるサイバーパンク小説を原作にしたアニメ。全3部作の第1部だそうだ。goo映画のような内容は本を読んでいないとちょっとわからない。映画的には何らかの陰謀に巻き込まれた少女(娼婦)が「命」を助け出され、超人的な力を身につけながら戦い自らの存在を獲得していく物語というところか。

ハイテクで命を取り戻された少女と黄金のネズミとの「愛情」を軸に、同じように逸脱した強敵に立ち向かう。ハードであるとともに、女の子のかわいらしさはアニメファンの心を外していない。未来社会が舞台である。登場人物は日本人離れしており、ある意味では無国籍であるが、悪役のイメージは若干アメコミ的のようにも見えた。

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60分ほどの短い作品であるが、展開の速さというかテンポの良さがあって、情報量は相当多い。「力」を手にした時に宿る狂気をいかにコントロールするか。本作はパート1であり、主人公のルーン・バロットとウフコックが絶体絶命のピンチを迎えたところで映画は終わってしまう。こういう終わり方は困る。次作を見なければならないからだ。コストパフォーマンス的には観客には厳しい。

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