« 原田康子さん死去一年 | トップページ | 「百合祭」の札幌在住作家・桃谷方子さん、長編問題作「修羅婚」(講談社、1680円)で完全復活 »

2010/10/24

「ミレニアム2 火と戯れる女」を見る

ダニエル・アルフレッドソン監督。スティーグ・ラーソン原作。ノオミ・ラパス。ミカエル・ニクヴィスト。レナ・エンドレ。

ヴァンゲル一族の事件を解決してから一年後、ミカエル・ブルムクヴィストは雑誌「ミレニアム」の主筆に復帰していた。ジャーナリスト、ダンの持ち込み企画により、少女売春組織の実態を暴こうと準備していた矢先、ダンと彼の恋人・ミアが射殺されてしまう。そして現場には、リスベット・サランデルの指紋のついた銃が残されていた。そしてその後、リスベットの後見人であるビュルマンも殺され、リスベットにさらなる嫌疑がかかる。

スウェーデンのジャーナリスト、S・ラーソンの小説「ミレニアム」三部作の映画化第2弾。本作では、第一部の『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』で鮮烈な印象を残したヒロイン・リスベットが大きな陰謀に巻き込まれてしまう。その陰謀の全容が明らかになるとともに、リスベットが過去に体験した苛烈な体験も明かされていく。天才的な頭脳とハッカーとしての才能を持ちながら、他人とうまく接することができず、体中をタトゥーやピアスで飾る、バイセクシュアルなヒロイン、リスベット。彼女の秘密を知れば、そんな複雑な性向もだんだんと理解できてくる。立て続けに様々な事件が起こるので、くれぐれも混乱してしまわないように注意が必要。(以上、goo映画より)

Mire21

「ドラゴン・タトゥーの女」に続く本作は最終章への媒介的内容である。天才ハッカー・リスベットのハッカー的活躍はほとんど見られず、ミカエルとの連携もほとんどない。もつれた糸を懸命に解きほぐしていくうちに浮かび上がってくるのは、ソ連-ロシアと中欧諸国に接したスウェーデンの地政学的な宿命のようなものである。

本作では東欧圏の少女売春のスキャンダルを敏腕記者たちが追っていくうちに、政治、公安警察を巻き込んだ暗部が浮き上がり、次々と殺人事件が起こる。リスベットは後見人のビュルマン殺害の犯行に使われた銃に指紋が残されていたことから容疑者として指名手配されてしまう。殺し屋の謎の金髪巨人やら火だるまになった父親の正体など、リスベットの謎に包まれていた過去が次第に明らかになる。そして、真実を隠そうとする陰謀こそがリスベットの複雑なキャラクターを生んだことが見えてくる。

Mire22

スウェーデンの筋金入りのジャーナリストの世界がうかがえるのも勉強になった。真実に迫るにはフリーランスであろうとなかろうと、体を張り命を賭けていることが切実に伝わってきた。

とりあえず、第3部(最終章)が楽しみである。

|
|

« 原田康子さん死去一年 | トップページ | 「百合祭」の札幌在住作家・桃谷方子さん、長編問題作「修羅婚」(講談社、1680円)で完全復活 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/87302/49829869

この記事へのトラックバック一覧です: 「ミレニアム2 火と戯れる女」を見る:

« 原田康子さん死去一年 | トップページ | 「百合祭」の札幌在住作家・桃谷方子さん、長編問題作「修羅婚」(講談社、1680円)で完全復活 »