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2010/09/15

谷川俊太郎「二十億光年の孤独」

谷川俊太郎著「二十億光年の孤独」(集英社文庫、本体価格476円)を読む。

谷川駿太郎「二十億光年の孤独」


言わずと知れた日本の詩人の第一人者の、20歳で出した第一詩集である。三好達治が序にかえてで「この若者は意外に遠くからやってきた(中略)一九五一年穴ぼこだらけの東京に」などと書いているのを見ると、その才能とともに父親の谷川徹三をはじめとした特権的環境に、羨望の思いを抱かざるを得ないのであるが。
人類は小さな球の上で
眠り起きそして働き
ときどき火星に仲間を欲しがったりする

火星人は小さな球の上で
何をしているか 僕は知らない
(或はネリリし キルルし ハララしているか)
しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする
それはまづたくたしかなことだ

万有引力とは
ひき合う孤独の力である

宇宙はひずんでいる
それ故みんなはもとめ合う

宇宙はどんどん膨らんでゆく
それ故みんなは不安である

二十億光年の孤独に
僕は思わずくしゃみをした
(「二十億光年の孤独」)


孤独な18歳の少年のノートに刻まれた言葉が今なお私たちの心に迫ってくる。文学の力とはすさまじいことだ。

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