« 前田塁「紙の本が亡びるとき?」 | トップページ | ココログとツイッタ- »

2010/04/04

宮沢章夫「時間のかかる読書」

宮沢章夫著「時間のかかる読書 -横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず」(河出書房新社、1680円)を読む。

時間のかかる読書


1時間程度で読める横光の傑作短編「機械」を、なぜか11年間にもわたってグズグズと読み続けて記した冗談のような評論集である。

摩訶不思議な人間関係と面妖な化学知識がばらまかれた作品世界に、そのバックグラウンドやら演劇的な所作やらを含めて迫っていく。

主人はすぐ金を落とし、裏腹な関係にいる主人公と軽部、そして第3の男・屋敷。彼らの一挙手一投足を時間をかけてたどっていく。その「暗室」作業がおもしろい。

結局、どうなのってことは判然としないが、本をゆっくり読むことで味わえる超絶感が不思議な魅力である。

|
|

« 前田塁「紙の本が亡びるとき?」 | トップページ | ココログとツイッタ- »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/87302/47998048

この記事へのトラックバック一覧です: 宮沢章夫「時間のかかる読書」:

« 前田塁「紙の本が亡びるとき?」 | トップページ | ココログとツイッタ- »