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2010/01/10

キャピタリズム~マネーは踊る~

マイケル・ムーア監督・脚本・出演。

2008年9月、リーマン・ブラザースは破綻し、大不況がやってきた。しかし実際はそれより以前からアメリカでは住宅ローン延滞のため、自宅を差し押さえられる人が増えていたのだ。「1%の富裕層が底辺の95%より多い富を独占」しているというアメリカでは、国民の税金が金持ちを救うために投入される。ムーアは$マークのついた袋を持ち、「僕たちの金を返せ!」とウォール街へ突入していく。

『ボウリング・フォー・コロンバイン』で銃社会を、『シッコ』では医療問題と、アメリカの抱える問題を取り上げてきたマイケル・ムーア。次なるテーマは「資本主義」。社会主義は悪と信じ、「民主主義=資本主義」と思い込んできたアメリカ人に対し、現在の資本主義はまるで「民主」を反映していないとムーアは訴える。少数の金持ちが政治を握り、自分達に優位な法案しか通さない。複雑怪奇な資本主義社会の仕組みだが、ギャンブルと同じで、1%の勝者が残りから金を巻き上げる。それも自分に有利なようにルールまで変えて。ローンが払えず家を銀行に取り上げられる人々。借りたほうが悪い?いや、多くの人が払えないようなルールを作るのが悪いのだ。(goo映画より)

Cap001

相変わらずのムーア・ドキュメンタリーの世界が繰り広げられる。面白い。でも、いささか啓蒙・学習部分が長すぎたような気がするのだが。

金融資本主義がいかに悪行の限りを尽くしているか。いかにアメリカ政治の中枢を占めているか。しかしながら、民権の行動が決して空想ではないことを、ムーアのドキュメンタリーは伝えている。

啓蒙・学習の部分はいささか退屈だ。やはり、十八番のアポなし突撃取材でこそムーアらしさが生きてくる。そして、自分の生まれ育ったミシガン州の廃市を振り返る時に、彼の生の思いが伝わってくる。そうか、マイケル・ムーアってのは私小説家なんだな。

Cap003

それにしても、札幌・スガイであるが、結構、込んでいる。どちらかというと年配系が多いのは、いささか暗い世相である。

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「キャピタリズム~マネーは踊る~ 」★★★ マイケル・ムーア監督、127分 、 2010年1月9日公開、2009年、アメリカ (原題:CAPITALISM: A LOVE STORY)                     →  ★映画のブログ★                      どんなブログが人気なのか知りたい← 「おデブなマイケル・ムーア監督がヨタヨタと歩きながら、 キャピタリズム(資本主義)支配下で大金を動かす組織や CEO(最高責任者)にマイクを付きつける、 正義とい... [続きを読む]

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