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2009/08/06

「SECT6+大正闘争資料集」を読む

セクト
神津陽編著「SECT6+大正闘争資料集<増補決定版>」(JCA出版、3000円)。

「SECT6」(SECT NO.6とも呼ばれた)は60年安保闘争後に出現した幻の学生運動組織である。前衛主義に対して自立大衆主義、あるいは反前衛主義を主張し、どちらかと言えば、共産主義と言うよりもアナーキーな香りの漂う組織(しかも反組織)である。

その幻の組織の言説集を集め、さらに、その一部が積極的に取り組んだ九州・筑豊での「大正炭鉱闘争」の記録集が本書だ。

この2つの運動の周縁には、大衆の自立と反前衛コミュニケーションを提示した吉本隆明や、「東京へ行くな、ふるさとをつくれ」とアジテーションを発した谷川雁や森崎和枝らの単独思想者を思い浮かべることもできる。

最初資料集は1973年に発刊されているが、今回は「SECT6」のリーダーである福地茂樹議長へのインタビューを詳しくしている。福地氏がラテン語読みで「セクト セックス」からつけたとか、「名前は記号だから、どうでもよい」と言っているのが、いかにも脱力的である。機関誌の創刊号の表紙写真はマイルス・デイビスというのも面白い。

確かに、この内発的な発想力を見れば、その後の「全共闘」の原点だというのも、むべなるかな、である。硬軟両様の自在さ。教えられるところ大である。

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