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2009/08/30

キャデラック・レコード

キャデラック・レコード
ダーネル・マーティン監督・脚本。ビヨンセ・ノウルズ。エイドリアン・ブロディ。ジェフリー・ライト。コロンバス・ショート。モス・デフ。
 
2008米/ソニー。108分。

1950年代、ロックンロールを生んだシカゴのレーベル“チェス・レコード”の人々を描いた実話の物語。製作総指揮を務めるビヨンセがレーベルを代表する歌姫エタを熱演!

キャデラックを乗り回すことを夢見る野心家の青年レナードは、シカゴの黒人街でクラブを始める。そこで見た2人のブルース奏者の演奏に惹かれ、彼らを売り出すために音楽レーベル“チェス・レコード”を立ち上げる。(MovieWalkerより)

キャデラック・レコード

相当駆け足で、かつ相当類型的な描き方をしているのだろうが、それでも非常にわかりやすく説得力のある「ロックンロール」音楽史映画であった。

黒人の農民の労働歌のパワーが、シカゴの市民の中に流れ込み、モダンな形に止揚されていく。その上で、どんどん新しい才能が芽生えて大きな流れになる。それは白人の移民ポーランド人によって仕掛けられたのであるが、才能と音楽の力は差別のくさりを打ち砕いていく。一方、そうした反動として白人の中に黒人音楽のコピーが生まれていく。いったん黒人ロックは落ち込むがヨーロッパという大後方拠点から再生の力は生まれる。見事な弁証法である。

エイドリアン・ブロディは相変わらずインチキ臭いし、ビヨンセは歌声も演技も光る。

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コメント

厳密に言うとロックではなく
ブルースなんですね。
チャック・ベリーはロックの嚆矢かもしれませんが
マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフは
ブルースです。
彼らの何部的メンタリティーがシカゴの貧乏白人の琴線にふれていくところが興味深いですね。
まあ、彼らはローリング・ストーンズやクラプトンにリスペクトされていくわけですが。

投稿: 双子山親方 | 2009/08/31 12:06

確かにブルースですね。
シカゴで黒人を超えたロックンロールの誕生というのは、明らかに人種を超えたヒーロー、オバマ大統領誕生の喩というか対偶ですね。ビヨンセのエタ・ジェームズってのは、白と黒の出自ですが、オバマは米国とアフリカが出自でしょうから、何か似ています。キャデラック・レコードってのはシカゴ発ですし。

投稿: 席亭うど | 2009/08/31 21:33

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