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2009/07/12

西川美和著「きのうの神さま」

西川美和著「きのうの神さま」。ぽぷら社刊、本体価格1400円。

15日に第141回芥川賞と直木賞の選考会があるので、少し候補作を読む。昼間は会社に出て、芥川賞の候補作の掲載された文芸誌を読む。

とりあえず候補作は以下のとおりである。
磯崎憲一郎「終の住処」(新潮6月号)
戌井昭人「まずいスープ」(新潮3月号)
シリン・ネザマフィ「白い紙」(文學界6月号)
藤野可織「いけにえ」(すばる3月号)
松波太郎「よもぎ学園高等学校蹴球部」(文學界5月号)
本谷有希子「あの子の考えることは変」(群像6月号)

第6感で「腑抜けども!」でおなじみの本谷有希子の「あの子の考えることは変」を熟読する。腐れ縁のように一緒に暮らす若い女の子の日常が描かれているのだが、「あの子」だけではなく主人公までが変なのがしみじみとおかしい。まだ人生に対して踏み出していない2人の煙突女がいつか幸せになってほしいな、と親心のように思ったことであった。

シリン・ネザマフィさんの「白い紙」も悪くなかった。もちろん、この程度の日本語作品は多くの人が書いているような気がするが、それでもどこかで悲しみを超えて生きてよ、みたいな気持ちになったことである。

ちなみに直木賞は次のとおりだ。
北村 薫「鷺と雪(さぎとゆき)」(文藝春秋)
西川美和「きのうの神さま」(ポプラ社)
貫井徳郎「乱反射」(朝日新聞出版)
葉室 麟「秋月記(あきづきき)」(角川書店)
万城目学「プリンセス・トヨトミ」(文藝春秋)
道尾秀介「鬼の跫音(おにのあしおと)」(角川書店)

きのうの神さま

帰りにジュンク堂に寄って、西川美和「きのうの神さま」を購入する。先日見たばかりの映画「ディア・ドクター」の原案であるが、映画とは直接地続きではない短編集である。

日本であるが、どうも日本らしくない場所が舞台である。そこで、繰り広げられる小さな人間ドラマがひしひしと染みこんでくる。

私的には本谷有希子、西川美和の華やかな女性2人のワンツーフィニッシュを期待してみたのだが、どうも難しいようにも思えた。

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