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2009/07/12

ノウイング

アレックス・プロヤス監督。ニコラス・ケイジ。ローズ・バーン。チャンドラー・カンタベリー。

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大学で宇宙物理学を教えているジョンは、ある日、小学生の息子ケレイブが持ち帰った紙に書かれた数字に目を留める。そこには過去に起きた大惨事の日付と犠牲者の数が書かれていたのだ。しかもそれは、50年前に小学校に埋められたタイムカプセルから出てきたものだった。やがて数字に予告された日付に大事故が起きる。さらに数字の最後には、人類がかつて遭遇したことがない大惨事が待っていた…。

“アカデミー賞受賞俳優”という功績を忘れ去ったかのように、このところひたすらB級作品やSF映画に出演し続けるニコラス・ケイジ。きっと彼自身、心底、そのジャンル映画が好きなのだろう。そのニコラス・ケイジがカルトSF『ダーク・シティ』のアレックス・プロヤス監督とタッグを組んだ新作は、“歴史上の大事件はすでに予言されていた”という有名なトンデモ話を、派手なCGを駆使して描いたもの。小さな息子と二人暮らしの大学教授が、やがて地球規模の大惨事が来ることを知った時、彼はどう行動するか。「エゼキエル書(旧約聖書の中の預言書)」をはじめ、聖書の引用が散りばめられているのもトンデモ話的で、ミステリーだと思ってみていると、後々の展開に驚くだろう。(goo映画より)

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アレックス・プロヤスというと「ダーク・シティ」を思い出します。あの時間のゆがんだ世界を作り出して、なおかつ解放のイメージを表現した監督には注目しておりました。

されども、本作ですが、災害シーンのすさまじさには目を奪われるのですが、話のほうはスケールが大きい尻すぼみのような展開で、「おいおい、それでいいのかよ」みたいな不思議な結末に唖然といたします。キリスト教の世界観には審判の日と再生みたいなものが必ずあるようで、神様も方舟(はこぶね)も今回はしっかりと宇宙人であることを教えてくれます。

宇宙には400万個くらい地球と同じ環境の星があるそうですから、地球が環境汚染やなんやかやで駄目になったら、選ばれた人間をどこかの違う宇宙の疑似地球につれていけば、再生は図れるというわけです。その発想って、良いときは獲物をがっつりいただいて、駄目になればさっさと逃亡するグローバリゼーションのハゲタカ外資のように思えるのは私だけでしょうか。

ノウイング

ニコラス・ケイジの独演ショーのような映画、その他のキャストはあまり関係ありません。一応、参加することに意義あり、みたいな登場ぶりです。その宇宙論を研究している大学教授のニコラス・ケイジですが、夜のお楽しみはウィスキーを飲むことで、毎日深酒しては、翌日、苦労するようです。なんだか気の毒です。「宇宙戦争」でもそうですが、最後は「家族愛」にたどりつくのは、いつもどおりです。でも、監督は感傷にひたる余裕もなくすべてを破壊し焼き尽くします。昔の永井豪の漫画のような破滅衝動があるのでしょうか。

見応えあったよ、と感想を述べることはできますが、それはまさしく映像に対する賛辞に留まります。

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