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2009/04/03

移りゆく季節の中で

移りゆく季節の中で
あっという間に3月が終わり、4月が駆け足で走っていく。冬から春へ季節はめぐる。

思うこと、考えることがいっぱいあるが、なかなか為すべきことが為せないままである。駄文録であるブログもすっかり開店休業だ。

強いて今の状態を言語化すれば、不快、である。もう少しカッコをつけて言えば、「自同律の不快」というやつだ。埴谷雄高の「死霊」なら、ぷふぃ、と言うところだ。

親鸞の言葉を借りれば、「わが心のよくて殺さぬにはあらず。害せじと思うとも百人千人を殺すこともあるべし」という関係への不快である。

ずーっと、和而不同、戦術的野合の身すぎ世すぎでやってきたが、時折、むしょうに腹が立つ。異議あり、と叫びたい瞬間がある。どうも居心地が悪い。

世の中にも、個の倫理にも越えてはならぬ価値観の喫水線というものがあるはずだ。それを曖昧化する人々がおり、自分がいる。自同律の不快。良心なんて犬にくれてやったというのなら別であるが。

自分の価値観の根底には、戦後世代として擬制を打ち破る真制民主への希求があった。言葉と行いの乖離を批判した者こそ私たちであったのに!投げた石つぶては今ごろおのれ自身に飛んでくる。

「新世紀エヴァンゲリオン」の主人公、碇シンジは成長できない少年である。「逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ」と言いながら、素直に運命を受け入れられない弱虫だ。だが、それでも、使徒たちとの戦いに赴く。

自分は、碇シンジ以下のままである。

北村透谷が山路愛山と繰り広げた人生相渉論争というやつがある。近代的自我が必死で切り開いた精神の豊かさを私たちは残念ながら防衛しきれていない。

今年の春はそんな小児病的惑いの中を、こともなげに移ろっていく。4月もまた残酷な季節であると知らされる。

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