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2009/01/02

ワールド・オブ・ライズ

ワールド・オブ・ライズ
リドリー・スコット監督。デイビッド・イグネイシアス原作。レオナルド・ディカプリオ。ラッセル・クロウ。マーク・ストロング。ゴルシフテ・ファラハニ。

ロジャー・フェリスはCIAで最高の腕を誇るスパイ。世界中の戦場で常に死と隣り合わせの彼の任務を決めるのは、遠く離れた安全な場所で、時には子供の世話をしながら命令を下すベテラン局員エド・ホフマン。彼らの目的は、地球規模の破壊を含む爆破テロ組織のリーダーを捕まえること。正体不明のその男を罠にかけるには、味方すらも欺く完璧な嘘をつかなければならない。世界を救うのは、いったい誰のどんな嘘なのか…?

息もつけない頭脳戦と、一瞬先も読めない熱き戦いを描くアクション・エンタテインメント。監督は、『グラディエーター』『アメリカン・ギャングスター』のリドリー・スコット。原作は、ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、デイビッド・イグネイシアスがCIA工作員を描いた2007年の小説「ボディ・オブ・ライズ」。(作品資料より)(goo映画より)

ほとんどノンストップで事件が続いていく。いかにもリドリー・スコットらしい迫力満点の映像が素晴らしい。とはいえ、解放感のない重苦しい映画だ。

中東を淵源に世界中に広がっているテロリズム。米国帝国主義とイスラム原理主義の戦いは底なしの泥沼だ。レオ様は米国CIAの現地エージェント、太ったラッセル・クロウはCIA本部の中東担当だ。戦いの最前線の工作員の姿は映画が現実なのか、現実が映画以上なのかわからないほどにリアルだ。しかも、恐ろしい。協力者というスパイを使っての情報合戦、テロリストグループのでっち上げ、拷問と死の日常化、宇宙衛星からの監視と盗聴、盗撮の横行。出口のない報復の連鎖には、なんだか、気が滅入ってくる。

米国サイドからの映画でありながら、米国は美化されていない。なにしろ、CIAの幹部は家族と団らんを楽しみながら、冷酷な指示を出していく。現地の犠牲者に礼を尽くさない。協力者は臆病なテロリストくずれでしかないのだ。そして、当事者の利害よりも米国の利害が作戦を含めたすべてに優先する。中東にかかわりながら、中東が好きな奴なんかいないさ、という感覚だ。そういえば、「ブラックホーク・ダウン」もソマリア内戦が米国には手に余る姿を描いていた。

レオ様はずいぶん男らしい役者となっている。尊大な米国を体現するラッセル・クロウに対して、米国であろうが中東であろうが、生きる場所(人を愛する心)は変わらない、ということを最後に主張する。個人としてはそれが精一杯の正義か。だが、戦いの構図に変わりはない。映画の終わりは、現実においてはエピソードでしかないままだ。

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