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2008/05/08

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
ポール・トーマス・アンダーソン監督。ダニエル・デイ=ルイス。ディロン・フレイジャー。ポール・ダノ。ケビン・J・オコナー。キアラン・ハインズ。

一攫千金を夢見るダニエル・プレインヴューは、幼い1人息子を連れて石油の採掘を行っていた。ある青年から、「故郷の広大な土地に石油が眠っている」と聞いた彼は、パートーナーのフレッチャーと共に米西部の小さな町、リトル・ボストンに赴き、安い土地を買占め、油井を掘り当てる。しかし、油井やぐらが火事になり、幼い息子は聴力を失う。精神に混乱を来した息子を、プレインビューは彼方の土地へ追いやってしまう。

ダニエル・デイ=ルイスにアカデミー主演男優賞にもたらした注目作。アメリカン・ドリームを我が物にした主人公の野心と欲望を描いた大河ドラマ。欲望にまみれ、人間不信の主人公には、血や心で繋がる人間よりも富と権力を選んだ。監督は、『ブギーナイツ』、『マグノリア』のポール・トーマス・アンダーソン。ロックな作品が多い監督だけあって、音楽が凄まじい力を持つ。特に油井の火災シーンは、登場人物の恐怖と絶望を音楽が代弁していると言ってよいかも。主人公の息子を演じたディロン・フレイジャーは、本作のためにキャスティング・ディレクターが“発掘”した新人。初めてとは思えない初々しい演技は、まさにダイヤの原石。(goo映画より)

アメリカって国はおもしろい。夢がある。夢には金がつきものだ。そして、金と一緒に神様がついてくる。子どもをダシに開拓民から大地をまきあげる石油屋、その上前をはねようとする独占資本、そして民衆の心にささやきかける神の声。そのどれもがアメリカであり、リチュアルだ、という透徹した視点を監督は持っている。一番笑うのは偽預言者だ。そのカリカチュアは実はフィクションじゃないだろうという現在性がある。

ポール・トーマス・アンダーソン。かの「ブギーナイツ」の監督だ。ポルノの世界の光と影を描いた名作だったが、なによりマーク・ウォルバーグの巨大な一物に純情少年だった自分はうちのめされたものだ。こういう人間にはかなわないな、と泣いたものだ。もちろん、うそ泣きだけどさ。

さすがに、一筋縄で行かない物語が得意だ。男くさい映画だった。そういえば、女優が出ていたのかさえ忘れてしまった。

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