ペネロピ

あるがままの自分の素晴らしさに気づいたら幸せはやってくるというおとぎ話。
マーク・パランスキー監督。クリスティーナ・リッチ。ジェームズ・マカヴォイ。リース・ウィザースプーン。ピーター・ディンクレイジ。
社交界でも注目を浴びる名家・ウィルハーン家に、ブタの鼻と耳を持ったペネロピが生まれる。娘をマスコミや世間から守るため、両親はペネロピを死んだ事に。こうして彼女は、屋敷の中だけで生きてきた。先祖の悪行によって一族にかけられた呪いを解く方法は、ただ一つ。ウィルハーン家の“仲間”、つまり名家の人間にありのままの彼女を愛してもらうしかない。だが7年もお見合いを繰り返しているのに、彼女の顔を見ても逃げ帰らない男性は現れず…!?(goo映画より)
異形の者は幸せになれない。「シーザーハンズ」、「オペラ座の怪人」「キングコング」etc..。時代の暗部を敏感に反映したトリックスターの絶望は深い。かろうじて救いを迎えるのは「エレファント・マン」」くらいか。ところが、異形の女性の運命は必ずしも悲劇的であってはならないのだ。なぜならば、女性とは希望の象徴だと思われているからか。
ブタ鼻の女の子。こんな恐ろしい呪いはまるでグリム童話かなにかの世界だ。シンデレラも顔負けの残酷な運命。会った男たちはみなたたりをおそれて逃げ出す。ところがたで食う虫も好きずき。女の子に関心を持つ者が現れる。当然ながら、美男子である。なぜ彼が彼女を好きになるのかは今ひとつわからない。姿を見ないままに、戯れたからか。でも、大切なのは女の子がこの出会いから自分も好かれる存在かもしれないと気づくことだ。呪いを解くことはかなわないが、新しい環境で生きてみようかと思い出すのだ。自分への信頼の萌芽。ドリームカムツルー。
ブタ鼻であろうとなかろうと、私は私でいい。変わることも媚びることもないんだ。そう得心した瞬間、すべて呪い(コンプレックス)は退散するのだ。なんというポジティブなメッセージか。あまりにもシンプルだが。茶化しているのじゃなく、こういう前向きな生き方が嫌いじゃない。
ブタ鼻の女の子がメーンテーマなら、片眼の小柄なトップ屋おやじがサブテーマである。彼は虚栄の裏側を暴露しようと傷を負う。このため、偽善者と組んでブタ鼻の女の子の正体をつかもうとする。しかし、女の子が覚悟を決めてからはむしろ女の子の応援団に変わる。なぜなら、彼もまた呪いをかけられた存在であったからだろう。潔く生きようとする女の子は彼自身のあるべき姿でもあるのだ。かっこいいぞ。
ブタ鼻であっても、クリスチーナ・リッチはかわいい。むしろ、キューティブロンドのリース・ウィザースプーン以上だ。ファッションも楽しめる。覆面姿でビールをストローで飲むなんて、ファンキーだぜ。
考えてみれば、みんな一つ二つは呪いをかけられて生きているのではないだろうか。くじけてなんか、いられない。
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コメント
シラノ・ド・ベルジュラックの女性版でしょうか?
「鼻」ひとつで悲喜劇ができちゃうんだlからすごいなぁ~。
スティーブ・マーチンの「愛しのロクサーヌ」が観たくなりました。
投稿: クロエ | 2008/03/20 11:56