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2008/02/15

過ぎ越しの祭りと蘇民祭

ユダヤ教に伝わる過ぎ越しの祭りはモーゼによるエジプト脱出に由来しています。引用します。

過ぎ越しの祭りとは-。
<イスラエル人は、エジプトに避難したヨセフの時代以降の長い期間の間に、奴隷として虐げられるようになっていた。神は、当時80歳になっていたモーセを民の指導者に任命して約束の地へと向かわせようとするが、ファラオがこれを妨害しようとする。そこで神は、エジプトに対して十の災いを臨ませる。その十番目の災いは、人間から家畜に至るまで、エジプトの「すべての初子を撃つ」というものであった。神は、戸口に印のない家にその災いを臨ませることをモーセに伝える。つまり、この名称は、戸口に印のあった家にはその災厄が臨まなかった(過ぎ越された)ことに由来する。>(Wikipediaより)

過ぎ越しの祭りは、ユダヤ人のエジプト脱出を追体験しながら、春の訪れを祝うようです。確かに蘇民祭の縁起と似ています。印のあるなしが生死を分けるというのはおもしろい考えだと思います。

これらの伝承は災難から人類という種が生き延びてきたことの記憶の疎外だと私は思っています。大量の死と再生・復活というのは、人類に適用すれば選民思想でしょうが、同時に農業の宗教的イメージとも言えます。大地から豊かな恵みを得るためにはいったんリセットしなければなりません。これは途絶えては意味が失せる故に、民衆はこれを精神において受け継いできたのでしょう。

こうした祭りを通じ、人間は新たな生産力を神=自然から与えられるのでしょう。伝承とその行為というものは表層的には裸の人間の馬鹿騒ぎのように見えますが、別のコードで読み解く度量=文化的成熟眼を、私たちの社会は失ってはなるまいと考えます。なんちゃって。

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