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2008/01/19

真贋

真贋
吉本隆明著。講談社インターナショナル、本体価格1600円。

吉本さんの本を最近は読まない。たぶん、書くことが減り、語ることが多くなっているからか。もちろん語ることはしっかりしているが、だが、基本的には書かれた本の中で論じられたことのほうが多い。要するに既視感があるのだ。
それでも、たまに吉本さんの声が聞きたくて、話本でも買ってしまうことがある。
本書で吉本さんが言っていることは「善悪二元論」じゃ限界だよ、ということにつきる。良いことが良い人が全部いいわけじゃないし、悪いことや悪い人が全部悪いわけじゃないということだ。
正義の戦争も悪の戦争もインチキだということだ。
そして、それぞれの存在には毒があるとうことだ。編集者は作家になろうとしても職業の毒が、目が高いが手が低いというふうに染みだす。安原顕の不幸もそんなところにあったというわけだ。そう言いながら、返す刀で村上春樹の唐変木ぶりを鋭く批判する。
吉本さんのやさしさは変わらない。

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